心付け・寸志とは?意味・違い・使い方・渡し方を完全解説
「心付け」「寸志」「ご厚志」——似たような言葉ですが、それぞれ意味や使う場面が異なります。お心付けとは何か、寸志との違いは何か、どんな場面でどちらを使えばよいのかを、意味・渡し方・金額の目安とともに丁寧に解説します。
お心付け・心付けとは——意味と読み方
心付けとは
心付け(こころづけ)とは、サービスを受けた相手や世話になった人に対して、感謝の気持ちを込めて渡す金銭や品物のことです。「お心付け」とも呼ばれ、チップに近い意味合いを持ちます。
心付けはあくまで「気持ち」であり、義務ではありません。渡す・渡さないは本人の判断に委ねられています。金額よりも「感謝の気持ちを形にする」という意味が重要です。
お心付けの意味
- サービスへの感謝・気遣いを示すもの
- 相手への配慮・心遣いの表れ
- 義務ではなく、自発的に渡すもの
- チップ・謝礼に近い性格を持つ
心付けを渡す主な場面
- 葬儀・法事の際に葬儀社スタッフや火葬場職員へ
- 結婚式の際に美容師・着付け師・介添え人へ
- 旅館・ホテルの仲居・担当スタッフへ
- 引越しの際に引越しスタッフへ
- 出産・入院時に担当助産師・看護師へ(近年は受け取り拒否の施設も多い)
寸志とは——意味と使い方
寸志とは
寸志(すんし)とは、「わずかな気持ち・ほんのしるし」という意味の謙譲語です。自分が渡す金品について、へりくだった表現として使います。「寸志の意味」は「寸(わずか)の志(気持ち)」であり、相手への贈り物や謝礼を控えめに表現するときに用います。
寸志の主な使われ方
- 会社の上司から部下・社員への金一封・お礼の品(宴会の際など)
- 目上の人から目下の人へ渡す謝礼・心付け
- 講師・指導者が生徒・教え子へ渡す場合
- 会社行事(忘年会・新年会)での幹事へのお礼
心付けと寸志の違い
心付けと寸志の違いとは
心付けと寸志はどちらも「感謝の気持ちを込めた金品」を指しますが、使う立場・場面・方向性に違いがあります。
| 項目 | 心付け | 寸志 |
|---|---|---|
| 読み方 | こころづけ | すんし |
| 意味 | 感謝・気遣いを込めた心ばかりの金品 | わずかな気持ち・ほんのしるし(謙譲表現) |
| 渡す方向 | 立場に関係なく使える(お客→スタッフなど) | 主に目上→目下へ渡す場合に使う |
| 主な場面 | 葬儀・結婚式・旅館・引越しなど | 会社行事・部下への謝礼・指導者からのお礼など |
| 封筒の表書き | 「心付け」「御礼」「お心付け」 | 「寸志」(目上から目下へ) |
| チップとの関係 | チップに最も近い概念 | 謝礼・心付けに近いが、謙遜の意味合いが強い |
心付けと寸志の使い分けポイント
- 自分より立場が下・目下の人に渡すなら「寸志」
- サービスへの感謝として渡すなら「心付け」または「御礼」
- 自分と同等以上の相手に「寸志」と書くのは失礼にあたるため注意
- 迷ったときは「御礼」「心付け」が無難
ご厚志とは——寸志・ご厚志の違い
ご厚志の意味
ご厚志(ごこうし)とは、他者から自分(または自分たちの組織)へいただいた金品・心遣いを、感謝とともに表現するときに使う言葉です。「厚(あつ)い志(こころざし)」という意味で、相手の好意を丁寧に指す敬語表現です。
寸志とご厚志の違い
| 言葉 | 誰が使うか | 意味・用途 |
|---|---|---|
| 寸志 | 渡す側(自分)が使う | 「ほんのわずかな気持ちですが」と自分の贈り物をへりくだって表現する |
| ご厚志 | 受け取る側・第三者が使う | 「いただいたご厚志(お気持ち)に感謝します」と相手の好意を敬って表現する |
ご厚志の使い方の例
- 「本日はご厚志をいただき、誠にありがとうございます」(宴会の挨拶などで)
- 「〇〇様よりご厚志を賜りました」(司会者が紹介する場面)
- 「ご厚志のほど、心より御礼申し上げます」(お礼状・手紙の文面)
心付け・寸志の渡し方とマナー
封筒の選び方と表書き
- 白い無地の封筒(ポチ袋・一般的な白封筒)を使用する
- 表書きは「心付け」「御礼」「寸志」など場面に合わせて選ぶ
- 水引は不要(簡単なお礼・謝礼であれば無地封筒が適切)
- 金額が大きい場合はご祝儀袋・のし袋を使うこともある
渡すタイミング・方法
- 作業・サービスの開始前、または終了後に渡すのが基本
- 葬儀の心付けは開始前(受付前後)に渡すケースが多い
- 引越しの心付けは作業終了後に全員が揃ったところで渡す
- 袱紗(ふくさ)または小さなトレーに乗せて両手で渡す
- 「ほんのお気持ちですが」「心ばかりですが」と一言添えると丁寧
心付けの金額の目安
| 場面 | 金額の目安 |
|---|---|
| 葬儀(葬儀社スタッフへ) | 2,000〜5,000円程度(1人あたり) |
| 結婚式(美容師・着付け師へ) | 3,000〜5,000円程度 |
| 旅館・ホテルの仲居へ | 1,000〜3,000円程度 |
| 引越しスタッフへ | 1,000〜3,000円程度(全員への差し入れでも可) |
| 会社行事の幹事への寸志 | 3,000〜10,000円程度(規模による) |
心付け・寸志・ご厚志のまとめ
| 言葉 | 読み方 | 意味・使い方 |
|---|---|---|
| 心付け/お心付け | こころづけ | 感謝・気遣いを込めて渡す金品。チップに近い。立場を問わず使える |
| 寸志 | すんし | 「ほんのわずかな気持ち」という謙譲表現。主に目上から目下へ渡す場合に使う |
| ご厚志 | ごこうし | 他者からいただいた好意・金品を感謝とともに表現する敬語。受け取る側が使う |
- 「心付け」はサービスへの感謝として渡す金品。チップに近い
- 「寸志」は自分の贈り物をへりくだって表現する謙譲語。目上→目下で使う
- 「ご厚志」は相手からいただいた好意を敬って表現する言葉。受け取る側が使う
- 封筒の表書きは「心付け」「御礼」が無難。目上から目下への場合のみ「寸志」を使う
- 渡す際は「心ばかりですが」と一言添えると丁寧な印象になる
- 心付けは義務ではなく任意。渡す・渡さないは本人の判断でよい
心付け・寸志・ご厚志の使い分けに迷ったときは、「御礼」という表書きが最も汎用的で無難です。大切なのは言葉よりも、感謝の気持ちを丁寧に伝えることです。




