お葬式コラム

2026.03.25

心付け・寸志とは?意味・違い・使い方・渡し方を完全解説

お葬式コラム

心付け・寸志とは?意味・違い・使い方・渡し方を完全解説

「心付け」「寸志」「ご厚志」——似たような言葉ですが、それぞれ意味や使う場面が異なります。お心付けとは何か、寸志との違いは何か、どんな場面でどちらを使えばよいのかを、意味・渡し方・金額の目安とともに丁寧に解説します。


お心付け・心付けとは——意味と読み方

心付けとは

心付け(こころづけ)とは、サービスを受けた相手や世話になった人に対して、感謝の気持ちを込めて渡す金銭や品物のことです。「お心付け」とも呼ばれ、チップに近い意味合いを持ちます。

心付けはあくまで「気持ち」であり、義務ではありません。渡す・渡さないは本人の判断に委ねられています。金額よりも「感謝の気持ちを形にする」という意味が重要です。

お心付けの意味

  • サービスへの感謝・気遣いを示すもの
  • 相手への配慮・心遣いの表れ
  • 義務ではなく、自発的に渡すもの
  • チップ・謝礼に近い性格を持つ

心付けを渡す主な場面

  • 葬儀・法事の際に葬儀社スタッフや火葬場職員へ
  • 結婚式の際に美容師・着付け師・介添え人へ
  • 旅館・ホテルの仲居・担当スタッフへ
  • 引越しの際に引越しスタッフへ
  • 出産・入院時に担当助産師・看護師へ(近年は受け取り拒否の施設も多い)

寸志とは——意味と使い方

寸志とは

寸志(すんし)とは、「わずかな気持ち・ほんのしるし」という意味の謙譲語です。自分が渡す金品について、へりくだった表現として使います。「寸志の意味」は「寸(わずか)の志(気持ち)」であり、相手への贈り物や謝礼を控えめに表現するときに用います。

寸志の主な使われ方

  • 会社の上司から部下・社員への金一封・お礼の品(宴会の際など)
  • 目上の人から目下の人へ渡す謝礼・心付け
  • 講師・指導者が生徒・教え子へ渡す場合
  • 会社行事(忘年会・新年会)での幹事へのお礼

心付けと寸志の違い

心付けと寸志の違いとは

心付けと寸志はどちらも「感謝の気持ちを込めた金品」を指しますが、使う立場・場面・方向性に違いがあります。

項目 心付け 寸志
読み方 こころづけ すんし
意味 感謝・気遣いを込めた心ばかりの金品 わずかな気持ち・ほんのしるし(謙譲表現)
渡す方向 立場に関係なく使える(お客→スタッフなど) 主に目上→目下へ渡す場合に使う
主な場面 葬儀・結婚式・旅館・引越しなど 会社行事・部下への謝礼・指導者からのお礼など
封筒の表書き 「心付け」「御礼」「お心付け」 「寸志」(目上から目下へ)
チップとの関係 チップに最も近い概念 謝礼・心付けに近いが、謙遜の意味合いが強い

心付けと寸志の使い分けポイント

  • 自分より立場が下・目下の人に渡すなら「寸志」
  • サービスへの感謝として渡すなら「心付け」または「御礼」
  • 自分と同等以上の相手に「寸志」と書くのは失礼にあたるため注意
  • 迷ったときは「御礼」「心付け」が無難

ご厚志とは——寸志・ご厚志の違い

ご厚志の意味

ご厚志(ごこうし)とは、他者から自分(または自分たちの組織)へいただいた金品・心遣いを、感謝とともに表現するときに使う言葉です。「厚(あつ)い志(こころざし)」という意味で、相手の好意を丁寧に指す敬語表現です。

寸志とご厚志の違い

言葉 誰が使うか 意味・用途
寸志 渡す側(自分)が使う 「ほんのわずかな気持ちですが」と自分の贈り物をへりくだって表現する
ご厚志 受け取る側・第三者が使う 「いただいたご厚志(お気持ち)に感謝します」と相手の好意を敬って表現する

ご厚志の使い方の例

  • 「本日はご厚志をいただき、誠にありがとうございます」(宴会の挨拶などで)
  • 「〇〇様よりご厚志を賜りました」(司会者が紹介する場面)
  • 「ご厚志のほど、心より御礼申し上げます」(お礼状・手紙の文面)

心付け・寸志の渡し方とマナー

封筒の選び方と表書き

  • 白い無地の封筒(ポチ袋・一般的な白封筒)を使用する
  • 表書きは「心付け」「御礼」「寸志」など場面に合わせて選ぶ
  • 水引は不要(簡単なお礼・謝礼であれば無地封筒が適切)
  • 金額が大きい場合はご祝儀袋・のし袋を使うこともある

渡すタイミング・方法

  • 作業・サービスの開始前、または終了後に渡すのが基本
  • 葬儀の心付けは開始前(受付前後)に渡すケースが多い
  • 引越しの心付けは作業終了後に全員が揃ったところで渡す
  • 袱紗(ふくさ)または小さなトレーに乗せて両手で渡す
  • 「ほんのお気持ちですが」「心ばかりですが」と一言添えると丁寧

心付けの金額の目安

場面 金額の目安
葬儀(葬儀社スタッフへ) 2,000〜5,000円程度(1人あたり)
結婚式(美容師・着付け師へ) 3,000〜5,000円程度
旅館・ホテルの仲居へ 1,000〜3,000円程度
引越しスタッフへ 1,000〜3,000円程度(全員への差し入れでも可)
会社行事の幹事への寸志 3,000〜10,000円程度(規模による)

心付け・寸志・ご厚志のまとめ

言葉 読み方 意味・使い方
心付け/お心付け こころづけ 感謝・気遣いを込めて渡す金品。チップに近い。立場を問わず使える
寸志 すんし 「ほんのわずかな気持ち」という謙譲表現。主に目上から目下へ渡す場合に使う
ご厚志 ごこうし 他者からいただいた好意・金品を感謝とともに表現する敬語。受け取る側が使う
  • 「心付け」はサービスへの感謝として渡す金品。チップに近い
  • 「寸志」は自分の贈り物をへりくだって表現する謙譲語。目上→目下で使う
  • 「ご厚志」は相手からいただいた好意を敬って表現する言葉。受け取る側が使う
  • 封筒の表書きは「心付け」「御礼」が無難。目上から目下への場合のみ「寸志」を使う
  • 渡す際は「心ばかりですが」と一言添えると丁寧な印象になる
  • 心付けは義務ではなく任意。渡す・渡さないは本人の判断でよい

心付け・寸志・ご厚志の使い分けに迷ったときは、「御礼」という表書きが最も汎用的で無難です。大切なのは言葉よりも、感謝の気持ちを丁寧に伝えることです。