お葬式コラム

2026.03.25

棺・棺桶に入れるもの完全ガイド——納棺の意味・流れ・服装・入れてはいけないものまで

お葬式コラム

棺・棺桶に入れるもの完全ガイド——納棺の意味・流れ・服装・入れてはいけないものまで

「棺に入れてもいいものは何か」「写真や手紙は入れられるか」「食べ物や折り紙は大丈夫か」——棺(お棺)に入れるもの・入れてはいけないものから、納棺の読み方・意味・いつ行うか・服装まで、葬儀にまつわる疑問をすべて解説します。


棺・棺桶の読み方と基本知識

読み方

  • 棺(かん/ひつぎ):故人を納める箱のこと
  • 棺桶(かんおけ):棺と同じ意味。桶(おけ)の形をした棺に由来する
  • お棺(おかん/おひつぎ):棺の丁寧な呼び方
  • 入棺(にゅうかん):故人を棺に納めること。納棺とほぼ同じ意味で使われる
  • 入棺 読み方:にゅうかん

棺の中とは

棺の中には故人の遺体とともに、遺族が選んだ副葬品(ふくそうひん)を入れることができます。副葬品とは、故人があの世へ持っていくものとして一緒に火葬される品物のことです。ただし素材や内容物によっては入れられないものもあるため、事前に確認が必要です。


棺・棺桶に入れていいもの——おすすめの副葬品

棺に入れるものの基本的な考え方

棺に入れるものは「故人が生前好きだったもの」「故人への思いを込めたもの」が基本です。火葬炉での燃焼に支障がなく、遺骨を傷つけないものであれば副葬品として納めることができます。

棺に入れていいもの一覧

品目 可否 備考
手紙・寄せ書き ○ 可 故人への最後のメッセージとして最も多い副葬品
写真 △ 条件付き可 生きている人が写った写真は避けるのがマナー。故人のみの写真は問題なし
折り紙・紙製品 ○ 可 紙は燃えやすいため副葬品として適している。鶴など故人が好んだものを
花(生花・造花) ○ 可 生花は燃えやすく最も一般的な副葬品。造花はプラスチック製は不可
食べ物・飲み物 △ 少量なら可 故人の好物を少量。缶・瓶・密閉容器は不可。紙や薄い袋に入ったものが望ましい
お菓子・パン ○ 可(量による) 少量であれば可。大量の食品は火葬に時間がかかるため避ける
衣類(綿・絹) ○ 可 故人が気に入っていた衣類など。化学繊維は不可
お守り △ 要確認 布製・紙製のお守りは可。金属部品が含まれる場合は火葬場に確認が必要
書籍・本 △ 薄いものは可 厚い本は燃えにくいため1〜2冊程度に。分厚い書籍は不可とされる場合も
タバコ・煙草 ○ 可(少量) 故人の嗜好品として入れることがある

棺に入れるものでおすすめのもの

  • 故人への手紙・家族からのメッセージカード
  • 故人が好きだった花(生花)
  • 紙製の折り紙・千羽鶴
  • 故人が好んだ食べ物(少量・紙袋入り)
  • 思い出の写真(生きている人が写っていないもの)
  • 故人が大切にしていた衣類・ハンカチ

棺に写真を入れる場合の注意点

棺に入れる写真のマナー

棺の中に写真を入れることは一般的ですが、「生きている人が写った写真を一緒に火葬すると、その人もあの世に連れていかれる」という言い伝えがあります。迷信ではありますが、ご高齢の遺族が気にする場合もあるため、生きている人が写っている写真はできるだけ避けるのが無難です。

棺に写真を入れてしまった場合

生きている人が写った写真を棺に入れてしまった場合でも、実際に何か悪いことが起きるわけではありません。言い伝えに不安を感じる場合は、火葬前であれば取り出すことも可能です。気になる場合は葬儀社のスタッフに相談しましょう。


棺に入れる手紙の内容——書き方のポイント

手紙に書く内容の例

  • 感謝の気持ち(「ありがとう」「お世話になりました」)
  • 思い出のエピソード
  • これからの誓い・報告(「元気でやっていきます」など)
  • 故人へのメッセージ(「安らかに眠ってください」など)
  • 子どもから祖父母・親への言葉

手紙は便箋・メモ帳・コピー用紙など紙であれば形式を問いません。箇条書きでも、走り書きでも、気持ちが伝わることが大切です。封筒に入れる場合は、封筒も紙製のものを選びましょう。


棺・棺桶に入れてはいけないもの

入れてはいけないものの理由

棺に入れてはいけないものは、主に「火葬炉を傷める」「有害ガスが発生する」「遺骨を傷つける」「火葬に過度な時間がかかる」などの理由によるものです。火葬場によって規定が異なるため、不安な場合は葬儀社に確認しましょう。

棺に入れてはいけないもの一覧

品目 理由
金属製品(メガネの金属フレーム・時計・アクセサリーなど) 溶けて遺骨に付着する。炉を傷める場合がある
ガラス製品(眼鏡のガラスレンズ・花瓶など) 爆発・破裂する危険性がある
缶・瓶(飲み物・食べ物の容器) 爆発の危険性がある
プラスチック・ビニール製品 有害ガスが発生する。遺骨を汚す
厚い書籍・大量の紙類 燃えにくく火葬に時間がかかる
発泡スチロール 有害ガスが発生する
爆発物・燃料・ライターなど 爆発・火災の危険性がある
カーボン製品(カーボンゴルフクラブなど) 炉を傷める可能性がある
大量の食べ物・飲み物 燃えにくく炉に負担がかかる

お守りを棺に入れる場合の注意点

お守りは布製・紙製のものであれば副葬品として問題ありません。ただし金属製の金具や留め具が含まれる場合は遺骨に影響する可能性があるため、金属部分を取り外してから入れるか、火葬場に事前確認をしましょう。


納棺とは——意味・読み方・いつ行うか

納棺の読み方と意味

  • 納棺 読み方:のうかん
  • 納棺 意味:故人の遺体を棺に納める儀式のこと
  • 納棺式とは:湯灌(ゆかん)や死装束の着替えを経て、故人を棺に納める一連の儀式

納棺は単に遺体を棺に入れる作業ではなく、故人を清め、旅立ちの準備を整える大切な儀式です。家族が最後に故人に触れ、お別れをする時間でもあります。

納棺はいつ行うか

納棺は一般的に通夜の前日または通夜当日の午前中〜夕方に行われます。葬儀の日程・会場・家族の都合に合わせて葬儀社が調整します。

タイミング 内容
通夜前日 自宅や安置施設で行われることが多い
通夜当日(午前〜午後) 斎場・葬儀式場で通夜開始前に行う

納棺 お通夜の流れ

  • 湯灌(ゆかん):故人の遺体をお湯で洗い清める(省略される場合もある)
  • 死装束・着替え:白装束または故人が希望した衣装を着せる
  • エンゼルケア:化粧・顔を整える
  • 納棺:故人を棺に納め、副葬品を入れる
  • 通夜:棺を祭壇に安置して通夜を行う
  • 告別式・出棺:翌日、告別式ののち出棺・火葬へ

納棺に入れるもの

納棺の際に副葬品を棺に入れます。手紙・写真・花・折り紙・故人が好きだった食べ物などが一般的です。入れるものは納棺前に葬儀社のスタッフに確認しておくとスムーズです。


納棺の服装——参列者・喪主・女性のマナー

納棺の時の服装の基本

納棺は家族・近親者だけで行うことが多いため、正式な喪服でなくても構いません。ただし故人への礼を忘れず、地味な服装が基本です。

納棺の服装 男女別

対象 推奨される服装
男性 黒・紺・グレーのスーツまたは地味な平服。喪服でも可
女性 黒・紺・グレーのワンピースやスーツなど地味な平服。喪服でも可
子ども 制服または地味な私服

納棺の服装 女性のポイント

  • 黒・紺・グレー系の落ち着いた服装が基本
  • アクセサリーは外すか、シンプルなものにとどめる
  • 派手な色・柄・デザインは避ける
  • 動きやすい服装が望ましい(故人に触れる作業があるため)
  • スカートは膝下丈が無難

納棺の服装は私服でもよいか

納棺は通夜・葬儀と異なり、家族のみで行う場合は私服(平服)でも問題ありません。ただし「地味な色合いで清潔感がある服装」であることが前提です。明るい色・カジュアルすぎる服装(デニム・Tシャツなど)は避けましょう。


葬儀・納棺・棺に関するまとめ

項目 内容
棺 読み方 かん/ひつぎ
入棺 読み方 にゅうかん
納棺 読み方 のうかん
納棺はいつ 通夜前日〜通夜当日の午前中が多い
棺に入れていいもの 手紙・花・折り紙・写真(故人のみ)・少量の食べ物・布製のお守りなど
棺に入れてはいけないもの 金属・ガラス・缶・瓶・プラスチック・発泡スチロール・厚い書籍など
写真を入れる場合 生きている人が写った写真は避けるのが慣習。故人のみの写真は可
納棺の服装 平服(地味な色合い)でも可。喪服が最も無難
  • 棺に入れるものは「紙・布・生花・少量の食べ物」が基本。迷ったら葬儀社に確認する
  • 金属・ガラス・プラスチック製品は火葬炉に支障をきたすため入れてはいけない
  • 写真は故人のみが写ったものに限るのがマナー
  • 手紙は形式にこだわらず、気持ちを素直に書けばよい
  • お守りは金属部品がなければ副葬品として可。不安な場合は火葬場に確認を
  • 納棺は通夜の前に行われ、家族が最後に故人に触れる大切な時間
  • 納棺の服装は平服でよいが、地味で清潔感のある服装が基本

棺に入れるもの・入れてはいけないものは火葬場や葬儀社によって基準が異なる場合があります。迷う場合は担当の葬儀社スタッフに事前確認するのが最も安心です。